『建築ってなんだ?(オーム社)』をつまみ読み。そうしやすい体裁の本なんだ。
建築科の学部の入り口に立った学生諸君向けの本なんだろうけれども、建築ど素人の私でもそれなりに楽しめるな。
高校生が将来の方向性を考えるときにこういう本が手近にあるといいね。
各学科でこういうものを用意すべきじゃないかとさえ思う。高校生の段階じゃ学部や学科の中身なんてわからんって人が多いだろうしね。
君と私が出会って言葉やエネルギーを交わすと、それが人と人の間をさざなみとなって渡っていくんだよな、ということを思う。酔漢同士のぐずぐずとぐろを巻いたようなコミュニケイションでさえ、人と人は影響しあい、ほら、先へ先へと伝わっていくんだよ。そんなことをあらためて。
音や言葉を吐き出すときに、世界の果てまでとんでいくといいかもね、と思ったりするわけだけれど、そういう形のものではなく、ごくごくあたりまえの日常における言葉や眼差しやキスや遠吠えや、あらゆるものが少しずつ波に揺られて形を変えながら先へ先へと伝わっていくわけなんだよ。ねえ。