『101匹わんちゃん大行進』というディズニー作品がある。私、これを三歳の頃だかに観たそうなんですが、「かわいそう、かわいそう」って、あんた、ものすごく泣いてたわよ、とおふくろに言われてきたんです、何度となく。
そういう次第なので、放送があったりしても、がんがんに泣くほど悲しいものなら観ない方がいいかな、と避けて通ってきました。そういう話、苦手なんですよ。
ビートルズの『ゲット・バック』がディズニープラス独占だってことで、一ヶ月限りのつもりとはいえまんまと加入したわけです。たしかにおもろかった。すんばらしい。発見がいろいろあった。
『ゲット・バック』を観おわってもまだ加入期間は残っているわけで、せっかくだから何か他のやつものぞくかなあって、ちらちらウェブを眺めていたら、みつけました、『101匹わんちゃん』。なぜか「大行進」ではなくなっているが、これだろう。どうするかなあ、悲しい話は嫌だしなあ、とちょい逡巡しましたが、結局、観ることにした。三歳の私がなぜそんなに泣いたのかってのは、ちょっと気になるじゃん。うむ。
結論を申しますと、絵も物語も素晴らしい。音楽だってなかなかだ。そして、ぎゃんぎゃんに泣けるようなシーンは見当たらない。いったい私はどこで泣いたのだろうかという謎は残るが、観てよかった。これ、名作ですよ。