君もいきなよ。

長いのは読む気がしないって人はたくさんいるだろうから、結論から書く。
都民の諸君、選挙にいけ。
正義や平等を考え、弱者の側に立てる人間を選べ。
よろしくね。

ご存知のように、私はなかなかに弛んだ人間であります。だらだらずるずる弛んだ生を送り、この世に別れを告げるその日までへらへらと過ごしたい。そんな風に思っておるのであります、まじで。

そんなくそ弛んだ私ですが、ちょっと自慢したいところだってなくはない。次から次へと名曲をうみだす、なんてことではなく、泥酔きわまってもねちゃうだけであまり手がかからない、なんてなことでもなく、選挙に全出席しているってことですよ。自分で書いていてすげえと思う。学校もスタジオも、仕事のようなことでも遊びの約束でも、気楽にサボるこの私が、選挙を休んだことがない。すげえじゃん。
甚だしい二日酔いのときでも、誰一人入れたくなるような候補者がいないときでも、とにもかくにも投票してきたし、これからもそうするつもりであります。

なぜかと問うまでもなく、これは当たり前のことなんだ、少なくとも私にとっては。

選挙なんて意味ない、とか、選挙いっても何も変わんないし、ってな感覚でいる人も少なくないだろう。いかないって選択をしてるんだよ、って人もいるだろう。呆れるほど低い投票率を見れば歴然である。

選挙権ってのは文字通りに権利であるけれども、私の感覚では義務でもある。
投票を義務化している国だっていくらもあるけど日本では義務じゃないじゃん、とおっしゃるか。その通り。だがね、そういうことを言っているのではない。私個人の感覚では……って話ね。

民主主義ってのはみんなが権利を持っている、つまり、ある特定の個人やグループが権利を独占しないって仕組みなわけじゃん。なんだけど、今の日本はどうだい。50%ほどの投票率、20%に満たない得票率で政権を握る。簡単に言うと支持している人は5人に1人以下。残りの人は反対か無関心。そんな政権がこの国を左右する。しかも、この惨状。これじゃ民主主義の看板が泣くぜってなもんじゃん? 民主主義らしい民主主義を実現するにはもっと多くの人が投票することで直接参加すべきなのじゃよ。

選挙では欠かさず投票してきていると書いた。その昔、つまり二十歳とかそんな頃には自分と自分の国の現実に対して投票していた感覚だったかな。それから40年近く経て、今は自分自身の、というよりは、この国の未来、この国に今後も生き、生まれ育つ人々のためにいっているんだと思っているよ。これ以上ひどい国にならないように。
これが、私としては投票行動は義務だと感じる所以かな。
自分の現実に、というより、これから生きていく人たちの未来のために。

私はもちろんいく。君もいきなよ。
正義や平等ということをあらためて考えよう。
そして、自分が弱者なら当然のことながら弱者に味方する人に入れればいい。自分が弱者でないなら……うむ、それでも、弱者の味方である人に入れなよ。
暴れるだけがパンクじゃない。弱いものの側に立つのもパンクである。あれ? 何の話だっけ?
っていうか、そもそも私はパンクスではないわけだし。

とにもかくにもそんな感じでよろしくね。