余裕のない人の分をちょびっと背負う心意気的な?

これ、Misaco + Otherzのポッドキャストの中でもちょろっと話したことなんだけれど、日本の子どもの6人に1人が満足にめしが喰えない貧困下にあるという。つらい話だよね。そう思う人がたくさんいるので、日本のあちこちに「子ども食堂」といものができている。それはすでに10,000箇所に近づこうとしているとも聞く。庶民の心意気も捨てたもんじゃないよな、とも言えるけれども、本来、これは国民同士が助け合ってどうにかって話ではなく、政府が何とかしなきゃいかん話なわけですよ。先進国ぶりたいんならなおさらだぜ。
そんな状態だと、当然のことながら進学の選択なんぞにも大きく影響するだろう。そして、学習の機会が得られずに、結果、各人の才能を伸ばしたり、社会への適応性を高めたりするチャンスを得られない人もたくさんいるのではなかろうか。そういう状況はループしやすいことが容易に想像できるわけで、いやあ、そうなると、今つらいってだけでなく、明日もつらい、来年もつらい、次世代にはもっとつらい……ってことになる可能性が高く、考えるだけでつらい。

数年前のこと、死にそこなうレベルで入院したんですよ。そんな状態だと、自分の目の前のこと以外なにも考える余裕はなくなる。というか、自分の「いま」さえよくわからなくなる。当然、社会も政治もあったもんじゃない。
退院してからもしばらくは、起きて、歩けたら少し歩き、めしを喰って薬を服んで、だらだらする。余裕があればまた少し歩いてみる、なんてなことを繰り返すばかりで、世界のことなどあまり考えられなかった。さいわい、じわじわ復活してきたけれども。

選挙が近い。というか、無理矢理近くされてしまったってのが本当だ。能登でまともな生活がままならない人がまだたくさんいるのに選挙かよ。ソークーな政府だぜ。

投票は何のためにするのかというのは難しい問題であります。もちろん、自分のためでもあるけれども、もちろん自分以外のこの国の人すべてのためでもあり、外交のことを考えれば世界のためでもあるとも言える。何だったら、地球のため、宇宙のため、と広げることさえ可能だ。
我が家には愚かしい猫が三匹いるとはいえ、子どもはおらず、直接的に次世代のことを考えなくても良さそうな気もする。だが、いや、それはちがうんだな。あなたの一票が日本を飛び出し、世界や宇宙とさえ繋がっているという感覚と同様に、あなたの一票は過去から未来へと繋がってもいるわけよ。
……なんて、話をひろげてややこしくしている場合ではないか。

話を戻すと、貧困に喘いでいる人、あるいは、病気や怪我、障害なんぞで自分の日々に手一杯で、世界のことを考える余裕なんてない、という人々がいる。そういう人こそ、本当は政治に助けてもらわなきゃならんのに、選挙にいく余裕がない。

いばるほどじゃないけれど、まあ、普通に三度三度のめしは食えるし、選挙にもいけるよ、というだけの余裕があなたにあるのならば、自分のためだけでなく、そういう余裕のない人のことも頭に入れて選挙に行ってほしいんだよ。というか、行くべきなんだよ。政治なんて興味ねえし、なんてんで行かなかったり、入れるとこねえしな、なんてんで白票を投じるなんてことはやめて、選挙にいくだけの余裕のない人たちが少しでも助かるように票を使ってくれよ。だってさ、そういう人たちがもっとも国の助けを必要としているんだから。なのに、投票に行く余裕がないんだぜ。

ご存知のように、私は寄り道と遠回りを連発して、一言二言で済むことをだらだらと長文化してしてしまう筆の質の悪い人間でありまして、今日もこんなにどよ〜んとなってしまいましたよ。ばかである。こんなのを最後まで読んでくれている人は、二、三人か、せいぜい五人かそこらしかいないだろうけれども、ここまで懲りずに読んできたあなた、よく考えてくれたまえ。自分のためだけじゃなく、余裕がない人の分もちょびっと肩に乗せて投票所に行ってほしいんだ。そんなに難しいことじゃないだろ。ちょっと気にしておいてくれるだけでいいんだよ。
頼むぜ、ベイビー。